近年熊本市内では、民間住宅の空き家が増え続ける一方、高齢者や障がい者、子育て世帯の方などが、民間賃貸住宅に入居する際に不安を抱えたり、高齢者世帯と子育て世帯とで居住のミスマッチが生じているケースがあります。熊本市居住支援協議会では、このような問題を解決するために、入居支援事業の一環として、今年度、「持ち家活用住み替えモデル事業」に取り組みました。
不動産市場で流通していない空き家を発掘し、家主と住み手、またその地域を支援し、空き家の有効活用による住まいのミスマッチの解消と、地域を活性化することを目的とした「持ち家活用住み替えモデル事業」。熊本市内の4つの候補地の中から、ヒアリングやグループインタビューなどを経て、地域の理解と協力体制が期待できる南区中緑地区が選ばれました。
同地区は、熊本市内の南西に位置し、田園風景が広がるのどかな場所で、熊本市内まで車で30分程度という場所にありながら、近年児童の減少が顕著であるという課題を抱えています。
地域の協力を得ながら空き家物件を探した結果、家主さんの協力が得られ、翌37年の木造一戸建て住宅物件が候補として選ばれました。賃貸条件は、家賃29,000円で、5年間の定期借家契約。地域の活動にも積極的に参加してくれる子育て世帯を募集したところ、9組の応募がありました。